January 11, 2008
中絶に失敗し産み捨てられるインドネシアの子供たち
妊娠中絶手術を受けたが失敗し、生まれて来てしまった奇形児。インドネシアのジャカルタの孤児院にて。
ニュースはアルジャジーラ英語版・Asia-Pacific(2008年1月11日)からの引用です。
(原文はこちらをクリック)
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【翻訳文(意訳あり)】
◆◆◆インドネシアの(違法)妊娠中絶の犠牲者◆◆◆
ダン・ノーラン記者
サヤップ・イブ財団孤児院に暮らす14人の子供たちは、妊娠中絶手術の失敗により身体障害を持って生まれてしまいました。
インドネシアは妊娠中絶を厳しく禁止しているに関わらず、年におよそ130万人の女性が手術後の悲惨な結果に苦しんでいます。
多くの手術は違法に行われます。-----母体の命を救う場合にのみ妊娠中絶は許可されるので、いくつかのケースは医者が行いますが、残りのケースは(ジャムーという)薬草療法とマッサージを行う伝統医学の医者、つまりモグリの医者によるものです。
◆生存者
4歳の男の子ベルティ(写真)は、妊娠中絶手術が闇市場において行われると何が起こるかという良い例です。
彼は闇医者による手術から逃れて生き長らえましたが、脳水腫を負って生まれました。
(この子の母親は貧困により正規の医師による手術を受けられなかったので、代わりに上記のモグリの医者による手術を受け、その後遺症を負って生まれた息子ベルティを捨てたそうです。現在ベルティはジャカルタの孤児院に暮らしていますが、長生きはしないであろうと予測されています。)
<中略>
◆いかがわしい地域の診療所
インドネシアの法において妊娠中絶は違法ですが、しかるべき所へ行けばいくらでも可能だということは、ジャカルタ市民にとっては常識です。
ある特定条件に見合えば、妊娠中絶手術のエージェントはこのようにアプローチしてくるでしょう。
あるエージェントは、匿名を条件にインタビューに応じてくれました。彼は手術を希望する女性の条件に合わせて妊娠中絶医院を紹介します。
「未成年で、家族と一緒に住んでいる場合」
「すでに子供が5~6人いて、これ以上子供を養えない場合」
これが手術を受けられる女性の条件の一部だそうです。
手術費用は患者の経済力と妊娠周期によって異なりますが、だいたい100~1000米ドルだそうです。
◆奇形児と死んでいく母親
<中略>
違法妊娠中絶手術は胎児のみならず、母体にも危険を及ぼします。
インドネシア厚生省長は、レイプの被害者や精神的異常が見られる場合のみ、妊娠中絶を合法化する新しい母体保護法が導入されるのを望んでいると言います。
しかし、その法案はすでに3年間議論が続いています。それが議会を通過し、施行される保証は全くありません。
「請求書を法に変える過程は遠いです。」と、厚生省のアグス・プルワディアント教授は言います。
「その上、保守層と法案支持者の間には激しい利害の衝突があるのです。」
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カトリックが妊娠中絶や避妊を禁じているのは有名だが、実はイスラムでも妊娠中絶は禁止されているそうだ。
インドネシアは国民の約8割がイスラム教徒であり、世界最大のイスラム教徒人口を抱える大国である。
そのインドネシアで望まない妊娠をしてしまった女性と子供は哀れだ。
まず妊娠中絶に関する法律を、女性の健康と経済力に合わせて整備し、学校教育において性教育、とりわけ妊娠と避妊に関する知識をつけさせるべき・・・・・・というのが、日本の常識にもとづく「模範的な」解決策案だが、言うは易し行なうは難し。
しかも日本人の感覚で議論しても、イスラム社会のインドネシアで即通用するわけがない。
もしイスラム教徒の方がこのブログを読んでいらしたら、どなたか教えてくれませんか?
「もし望まない妊娠をしてしまったら、あなたの国ではどうするのですか?」
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1 comment:
グロイ写真をうかつに載せないように注意して欲しい。
気分が悪い。
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